2013年06月25日
【世界谷地とブナの原生林をトレッキング!】
先日、栗駒山の麓にある「世界谷地」の湿原地帯と、
その奥にあるブナの原生林を散策しました。
その日は天気にも恵まれ、栗駒山の山頂や、その周辺の残雪がとても綺麗でした。
本日のガイドは「くりこま高原自然学校」の佐々木代表。
2008年の宮城県内陸地震で被災したこともあり、ご自身も6年ぶりに世界谷地に入るそうです。
古くは奥州平泉の藤原氏が栄えた頃、秋田へと抜ける道ができたのがはじまりで、
世界谷地周辺を歴史的背景を交えながら、ガイドしてくださいました。
特に私は学生時代に歴史を勉強をしていたこともあり、とても興味深い内容でした!
しかも、この日はニッコウキスゲがちょうど満開!
好天に恵まれ、あたり一面のニッコウキスゲを見ることができました。
「一日花」と呼ばれ、咲くのは一日限りだそうで、
翌日にはすべてしぼんでしまうのはちょっと寂しいですが、今日の出会いに感謝!!
その後、さらに湿原の奥に進み、ブナの原生林へ。
足を踏み入れていくと、巨大なブナの木がどんどん増えてきます。
途中、今年の葉をつけたばかりのブナの大木が倒れていました。
周囲に大きく枝を広げるブナは1本倒れるだけで、その上空は周囲より一段と明るくなります。
倒れた大木には、やがてキノコがたくさん生え、キノコ狩りの争奪戦になるとの事!!
この日の日射しはかなり強かったそうですが、森の中はひんやりとして長袖でも充分…。?
ちなみにこの写真は頭上の写真。 真上です! あたり一面がこんな感じです。
森の中の涼しさは、この一帯のブナの木の日傘のおかげでした。
古来から、日本各地にブナが広葉樹のなかでもクセのあるブナは、反りやネジレが大きく、
住宅の材料には好んで使われませんでした。
建材としての価値が低いことから、ブナの漢字は「?」、木ヘンに「無」と書き、
価値のない木と言われることもあります。
しかし、秋には大量の落葉が地面に幾重にも積み重なり、
まるでスポンジのように栗駒山の雪解け水を大量に蓄えます。
ガイドの佐々木さんいわく、
「落ち葉の積み重なった森は天然のダムになる!」 そうです。
決して価値がない訳ではありません。
地域の自然を守るブナの森は今でも、とても重要な役割を担っていました。
冬には一面2mの雪に覆われ、大木だけが顔を出し、
その大木の間をスキーで駆け抜けるツアーがある、との事。
また、冬にその表情を見てみたくなりました。
これから、世界谷地は季節ごとにたくさんの花が楽しめるそうです。
夏の暑さを忘れてしまうほど、明らかに違う空気がそこにはありました。
この夏、皆さんにもぜひおススメです。
S.ogino
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オフィスパートナー | 2013.06.25 14:50 PM | comments(0)