2013年08月04日
【持続可能な家づくりセミナー】〜書斎はいらない!〜
エコロジカルな住まいを求めて開催するサスティナライフの「持続可能な家づくりセミナー」。
前回に引き続き、講師の小林一元先生が師事した吉田桂二先生の設計理念をご紹介します。
(テキストは吉田桂二『間違いだらけの住まいづくり 生活を忘れたところから間違いが始まる』彰国社、1983年)
さて、今回のテーマは「書斎はいらない!」です。
書斎と言えばロマンと人生が詰まった男の城。
だけど吉田先生は、日常的に書斎に籠もって仕事をする人を除けば、
書斎や子ども部屋のようなひとりになれる空間は不要と言います。
それは、家族のふれあいを失わせるから。
「私は、家の中でひとりになれる部屋は便所だけでよく、ひとりになるための部屋をつくるのは悪であるとさえ考えている。
(中略)
書斎らしいものがどうしてもほしければそれも含めて、さらに大きくひとつながりにして考える。
そうすれば、かりに台所の後片付けがその時、奥さんだけでされていようとも、
居間だか書斎だかにいる亭主にむかって、
『そう言えば今日田舎のおばあちゃんから電話があってね、・・・・・・』
というような具合に話題が提供され、一人で後片付けするさびしさ、つまらなさが不満になることはないだろう。
(中略)
別室の書斎だったらこういうふれあいが全くなくなってしまうことに気付いてほしい」
(本書、40ー41頁)
チャンネル争いもないけど、家族の交流もない。
間取り一つで、家庭の生活も変わってくるのです。
・・・つづく。
M. Kikuchi
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サスティナライフ | 2013.08.04 15:17 PM | comments(0)
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