大震災がもたらした未曾有の大津波で、
一瞬にして築き上げたものが奪われました。
自宅やバス会社の仕事場、、そして創業以来1台ずつ増やしてきた
観光バスなど20台以上が流され、事業の打撃も深刻でした。
それでも前に歩むしかないと心を奮い立たせ、残った送迎バス3台
で「もう一度、地域の足に」と再起を誓い、がれきの中を来る日も
来る日もバスを走らせ続けました。
あれから6年、あっという間だったように思います。
今ようやく家族が集える自宅を再建します。
建物は大工さんの手刻みによる木組み、壁は柱と柱を貫工法で繋ぎ、
左官屋さんが竹小舞を編んだ上に土を塗った伝統工法で仕上げます。
正に地元職人による地元材を使った家づくりです。
中央には10帖の畳の間を配置し、
2尺(約60cm)と1尺の柱が大空間を支えます。
独立した子どもたちが、年の節目には家族で遊びに来れるような、
拠り所となる “ふるさと” です。